秋田杉について

日本三大美林といわれているのは、
秋田県にある【天然秋田杉】
青森県にある【青森ヒバ】
長野県にある【木曽ひのき】です。

天然秋田杉の寿命

基本的な天然秋田杉の樹齢は200~250年といわれております。

天然と人工の違い

成長の特徴

幼い木の成長は比較的ゆるやかではありますが、
歳を重ねても衰退することなく成長し続ける持続性がある。

材質の特徴

年輪一つ一つの幅が狭く、美しい艶があり、均一な木目を持っており、強度にも優れ、狂いが少ない。

秋田杉・天然秋田杉

これは、秋田杉(人工林杉)と天然秋田杉(天然林杉)を輪切りにしたものです。木の直径は両方とも26cmと同じですが、人工林杉のほうは樹齢(じゅれい)26年、天然林杉のほうは樹齢170年です。

なぜこのようになるかというと、人工林杉の場合は人の手によって間伐を行い育てるため、成長のスピートが早くなるのに対し天然林杉の場合は、人の手などを加えることなく自然に任せて育つため、成長のスピートは緩やかになるためです。
それにより、同じ太さへ成長させるには人工林杉のほうが早いということになります。
これは、年輪の幅をご覧いただけばわかると思います。年輪とは、木を横に輪切りにした際に見れる輪のことで、その輪の数が木の樹齢(育成年数)となります。
ですので、上の写真のように同じ太さの木の年輪を見比べると、成長が早い人工林杉の年輪は一つ一つの年輪の幅が広いのに対し天然林杉は成長がゆるやかなので年輪の輪の幅が狭くなるのです。
そして、一般的に杉を使用する場合は、年輪の幅が狭いほうが強度があると言われているので、同じ太さなら天然林杉のほうが人工林杉に比べ強度があるということになります。

青森ヒバについて

緻密で美しい年輪

青森ヒバは、北国の厳しい風雪に耐えながらじっくりと成長するので、他の樹種に比べ成長速度が2倍以上の歳月がかかります。
そのため、密度が高くなりしっかりとした木材になります。
現在使用されている青森ヒバの樹齢は約200年から250年のものが多く、それは明るく柔らかい色合いで繊密で美しい木目になっております。

三大美林の違い

「青森ヒバ」は木曽ヒノキと天然秋田杉とならぶ日本の三大美林の一つに数えられています。
しかも蓄積量においては、木曽ヒノキの約3倍、天然秋田杉の約7倍もあるので、将来的にみても安心して供給できる建材になります。
「青森ヒバ」が成木になるまでには長い年月が必要になります。
その「青森ヒバ」が現在も美林として残っているのは藩政時代からこのヒバ山を厳しく守ってきたためです。
ヒバ山は津軽藩、南部藩により管理され、伐採に関しての取り決めはもちろんのこと、伐採後も「留山(とめやま)」として入山を禁止するなどの掟を設け必要以上の伐採をしないよう保護されてきました。

ヒノキについて

木曽ひのきは歴史を重ねるほど美しさを増す

木曽ひのきには特徴があり、初めは「白木のひのき」から歳を重ねるごとに「あめ色のひのき」へと変わっていき、徐々に風格が増していきます。
時を重ねるごとに古ぼけていくのではなく、自然の温かみを増す空間へと成長させ、落ち着いた粋な雰囲気へと変えていきます。

木曽ひのきは年を経て強度を増す

木曽ひのきは、柱に使用してから約300年の間は強度が向上し続けます。
その後はその強度を保ったままですが、1000年も経つと、強度は伐採した時と同じ強度へと戻ります。
その他の木材も同様な性質を持っていますが、木曽ひのきの強度はそのどの木材よりもはるかに優れているのです。